2019年07月29日

熱い男

うちの卒塾生で強いエピソードをもって

いる子は女子の方が多いかもしれません。

ただ、時々熱い男がいます。私にとっては

そういう存在がすごく嬉しいです。

先日ここで取り上げたD君の弟、S君の話。

中1から入塾してくれた彼はとにかく

塾大好き!!そして本当に勉強熱心。

私の話をいつも素直に聞き、アドバイスをし

っかり実践してくれる・・・そんなやつです。


この代は震災の影響もあって、中3になる前

でも7人しかおらず、ほかの学年もそんなに

集まっていないという状況だったため、

言いたくありませんでしたが、経営的にかなり

厳しく、このあと生徒が集まらなければ

塾をしめなければいけないかもしれないという

状況でした。

春の中3の集会の最後に

迷惑をかけないように全力で頑張るけれど、

そういう状況になったら、本当に申し訳ない・・・

そんな話を生徒たちにしました。



生徒たちはみんな神妙に聞いてくれました。


話し終えて、みんな帰り支度をしていたとき、

S君が私の前で頭を下げました。

「塾長。俺はここの塾じゃないとダメです。

なんでもしますから塾をやめないでください」

そんなことを涙ながらに訴えてくれました。






私は涙が止まらず、「わかった」というのが

精一杯でした。

私は生徒にそんな言葉を言わせてしまったこと

を申し訳なく思うとともに、どんなことが

あっても塾を続けなければならない・・・

そんな風に思いました。





それから約1年半。私は塾が終わった

夜の11時から翌朝の5時までアルバイトをして

して食いつなぎました。

おかげさまで中3も3年生になってから

5人入塾してくれ、ほかの学年も徐々に生徒が

集まってくれました。

本当にありがたかったです。

塾生だけでなく卒塾生や保護者の方もご紹介を

してくれたと聞いてます。

私は改めて塾生、卒塾生、保護者様は

一生大切にしていかなければいけない・・・その

思いを強くもちました。



彼は朝塾も毎日来て、安定して模試でも結果

を出していましたが、残念ながら公立高校は

合格できませんでした。

本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

それでもお兄さん同様、ウルスラに進み、

TYPE2でずっとトップ。東京理科大への

推薦の話もあったのですが、結局山形大に

進み、来春からは横浜国立大の大学院への

進学が決まったと連絡がありました。

帰省のたびに挨拶に来てくれ、後輩たちに

いろんな話をしてくれる本当に優しいやつです。

彼のあの一言・・・

苦しい時に思い出し、まだまだ頑張らねばという

思いを強く持ちます。




posted by じゅくちょー at 12:00| 日記
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